前回の挑戦より3ヶ月。
様々な準備をしてきた。
タックル調整、ファイトのイメージ・・・
その全てが今回、超ド級のモンスターを前にして、ガラガラと音を立てて崩れ去った。
「タマンのサイズ対引きは、GTをも凌ぐ」
今回の旅の途中にも、幾度となくこの言葉を耳にし、それを実際に味わうことになったのだった・・・。
職場の規定で、3日間の夏季休暇を取らなくてはならなかった。
8月20日の土曜日は出勤だったため、22日にその代休、23・24日に夏季休暇をくっつけて、4連休である。
この休みが決まったのが、8月10日頃。
行先は既に決めてあった。
丁度3ヶ月前のリベンジである。
早速石垣島のフィッシングガイド船「リトルターン」の長島船長に連絡を取ると、23日は空いているとのこと。
とりあえずその日はお世話になることとし、22日はどうしよう。
何軒か電話で確認するも、いずれも予約が入っていて断られた。
そこで、前回石垣島で出会ったSALT BRAINの小原氏に相談すると、ぶんぶん丸が空いているとのこと!
このリーフスケーター「ぶんぶん丸」船長、通称ボブさんとは、前回の旅でバッタリ、居酒屋「錦」でお会いしていたのだ。
さらに、小原氏も偶然私と全く同じ日程で来島の予定だというのだ!
これは楽しい旅になりそうだ。
土曜日、死ぬ気で仕事を整理し、迎えた日曜日の早朝。
大阪は快晴。
空気も澄んでいて、朝の上空は気持ちが良かった。
約2時間のフライトで南西諸島周辺である。
美しい珊瑚礁の島の上に雲がかかる。
海上ではいたる所で低気圧が発達している。
台風の影響か・・・
今回もホテルは東横イン。
民宿の方が楽しいが、釣りに集中するにはビジネスホテルに軍配が上がる。
荷物を預け、市街地をぶらぶら。
南国の夏を彩るハイヴィスカスの花は、島に欠かせないアクセント。
昼食は、適当に入った食堂で。
スクガラスの島豆腐。
スクガラスとは、アイゴの幼魚のことである。
この時期、インリーフのシャローに大挙として押し寄せるため、メインベイトとなることもある。
タマンと同じものを食べるところから、タマン釣りは始まるのだ(笑)
もちろん、大好きな八重山そばも。
ホテルにチェックインし、少し仮眠を取って夕飯に出かける。
この日は、時を同じくして来島したSALT BRAINの方々と乾杯!
右奥から、大阪のボートシーバスガイドであり、あのラパラのフィールドテスターのザッキーさん。
手前が、九州は五島列島の人気遊漁船「恵比寿丸」がキャプテン、渋田船長。
左手前、初GTキャッチに燃える石垣の釣りガール、まりなさん。
左真中、今回、お世話になりまくりました、小原氏。
そして左奥が、釣り業界の猛者に囲まれ、しあわせじゅにである。
私以外のメンバーは、あの高級釣り具ブランド「FISHERMAN」の船をチャーターしてのGTフィッシング。
なんでも、あの鈴木社長自らのガイドとのこと・・・。
運ばれてくる美味い料理の数々・・・
日頃、溜まりに溜まっていたストレスが、オリオンビール一杯ですっかりと流れ去り、釣り談義に華が咲く・・・。
こんなに熱く、釣り、魚、海について語り合える幸せ。。
もう頭の中では、良型のタマンが入れ食いである。
10匹ほどタマンを釣ったところで、翌日の釣りに備えてお開きとなった。
ホテルに帰り、心地よい気分の中、タックルのセッティング。
前回の敗北から、今回はタックルのすべてを見直した。
そして、私の考えられる限りの、「最強」のタマン専用タックルを用意したのだ。
メインとして使うプラッキングには
ロッド:MC.works LIGHTNING 733CR カスタム
リール:SHIMANO new TWINPOWER SW4000XG
ライン:SUNLINE SALTIMATE CAST AWAY PE 2号 + SYSTEM SHOCK LEADER FC40lbs
LIGHTNING 733CRは、10kg超のヒラマサに対応するキャスティングロッド。
リールは耐久力と剛性を求めて、ツインパワーSWを新調。根から一気に引き剥がせるよう、XGモデルを選択した。
フォローで入れるテキサスリグには
ロッド:SHIMANO WORLD SHAULA 2704RS-2
リール:SHIMANO BIOMASTER SW5000PG
ライン:SUNLINE SALTIMATE CAST AWAY PE 2号 + SYSTEM SHOCK LEADER FC35lbs
とした。
今度こそ釣らねばならない。
執念に近い情熱に滾りながら、眠りに落ちたのであった。
つづく